その中から一つシリーズ物を出そうかと企画中です。
さて、今回はアイザック・アシモフの黒後家蜘蛛の会。
この本のジャンルはいわゆる安楽椅子探偵の推理物。
ニューヨークのレストランでは、月に一回「黒後家蜘蛛の会」という会が開かれ、会のメンバー6人とゲスト1人、そして給仕のヘンリーが会食する(ヘンリーは給仕なので食べませんが)。そこへ毎回謎が持ち込まれ、各方面の専門家(画家から暗号専門家まで)であるメンバー(及びゲスト)が謎解きをしようとするのだがいつも答えが出ない。すると、給仕のヘンリーがずばり真相を言い当てるという構成。
シンプルな構成が繰り返されるのだが、各編が面白くどんどん読み進めてしまう作品。
飽きやすい人は1冊読んで小休止というパターンをとっても良いかもしれません。
登場するメンバー6人が個性的で、読んでいて飽きないです。著者のアシモフ自身、自分を投影したという人物が一回登場し、またちょくちょくアシモフのことが登場人物の間で話題になるところも面白いです。
さて、実際の推理の方はというと、当然のことながらヘンリーに完敗しました。1勝もできなかったです。シンプルな構成ゆえ、その前の登場人物達の推理は消せる可能性として読めるのですが。ところどころ、英語や向こうの文化というか生活スタイルを知らないとわからないものもありましたが、アシモフの発想は鋭く、うならせられる作品です。
(書名・著者・訳者・出版・出版年・読破した版)
黒後家蜘蛛の会1 アイザック・アシモフ著 池央耿・訳 創元推理文庫 1976年 15版
黒後家蜘蛛の会2 アイザック・アシモフ著 池央耿・訳 創元推理文庫 1978年 11版
黒後家蜘蛛の会3 アイザック・アシモフ著 池央耿・訳 創元推理文庫 1981年 再版
黒後家蜘蛛の会4 アイザック・アシモフ著 池央耿・訳 創元推理文庫 1985年 初版
黒後家蜘蛛の会5 アイザック・アシモフ著 池央耿・訳 創元推理文庫 1990年 初版
このカテゴリは、私がふと考えたことを書きつづってみるものです。
今回はライトノベル化する小説たちです。
そもそもの発端は「リアル鬼ごっこ」だったわけですが、トンデモ本の世界S(と学会・太田出版)に載っていたので知り、そこに「『タイトルに惹かれて』『装丁やオビが良かったから』という声が多い」(P265)が売れた理由であると書かれていました。
次に太宰治の人間失格です。集英社文庫でDEATH NOTEのイラストレーター・小畑健を表紙に起用したことで、異例の売り上げを出したことは記憶に新しいでしょう。
本の販売戦略に装丁が重要であると言うことは否定しません。「表紙買い」の人もいますし、効果的な装丁を使うことで読者にインパクトを与えることもできます。
さて、一般の書籍よりも表紙やイラストが重要視されるジャンルがありますよね?そう、ライトノベルです。
ライトノベルの立場は簡単に言えば、小説とコミックのあいのこの様なもので、作家とイラストレーターの両方が出てくることもよくあります。このあたりは、コミックに似ていますね。
このイラストレーターですが、最近の筆頭株はやはりいとうのいぢでしょう。「涼宮ハルヒ」「灼眼のシャナ」をの人気シリーズを担当し、画集も発売しました。この人気を考えると、イラストレーターでも売れるわけですね。つまり、作家とイラストレーターの両方の名前で売れるわけです。
このように、小説(一般書籍)とライトノベルに違いがあったわけですが、特に人間失格の事例を考えると一般書籍がライトノベル側によってきたように感じられます。
私はこう書いていますが、特段警鐘を鳴らしたいわけではありません。冒頭にも書いたように、ふと考えた頃を書きつづっただけです。
また、ライトノベル側も小説側に進出しているわけですし(同人ですが奈須きのこ始め大手出版社から刊行していますよね)、売れる方法はどの業界も取り入れる努力はするはずです。
まとまりが無くなってしまいましたが、最後に釘を刺しておきたいことが一つ。
いくらイラストや装丁で売れるとはいえ、中身がどうしようもないではいけません。ライトノベルもおページ数で見れば本文の方が多いのですから、中身もしっかりとした、読んで楽しい・見て楽しい、そんな本にこれからも出会えるといいなと思っています。
それでは、また考えたことができたら書いていきたいと思います。(考えをまとめて書くのはやはり難しいですね。)
昨年はどうしようもないこのページを見に来ていただき、誠に有難うございました。今年も面白い話題を提供できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
と、堅い話はここまでにして、年末年始の話でもしましょうか。






